のし袋に餞別を入れて贈る際に用いる漢字について

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 海外に留学する人や遠くへ引っ越す人、会社を退職する人などに対し、餞別を贈ることがしばしばあります。
紅白の水引きが付いたのし袋にお金を入れて贈るのが一般的ですが、のし袋がない場合は普通の封筒を使用してもかまいません。
ただし、表書きをする際に用いる漢字には一定のルールがありますので、注意が必要です。
そもそも「餞別」という漢字で用いられている食へんは、旧字体の食へんです。
食べ物に関する漢字には、食へんが付いていることが多いです。
たとえば「飯」「飲」「飢」などの漢字がありますが、いずれも「食」という文字をそのまま崩したへんが付いています。
しかし、「餞別」の「餞」の字に用いられている食へんの形は少し違っていますので、のし袋の表書きをする際には気をつける必要があります。
この「餞」の字は、食へんと、「戔」というつくりで構成されています。
食へんが表しているのは、そのものズバリ「食べる」ことです。
一方、「戔」には「小さい」「少ない」などの意味があります。
したがって、「餞」という漢字には、ささやかな宴という意味があると考えることができます。
そう考えると、餞別という言葉が表しているのは、別れの前に行うささやかな祝宴ということになります。

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 電車や車がない時代の旅は、今とは比べものにならないほど大変なものでした。
また、帆船しかなかった時代に海外へ渡航することは、それこそ命がけの冒険になりえました。
旅立ちが今生の別れになる可能性が十分あったため、新たな門出の前には旅の安全を祈願するための宴が催されました。
もともとはこの宴のことを餞別の宴と呼んでいたわけですが、いつのまにか旅のはなむけとして贈る金品のことを餞別と呼ぶようになったという経緯があります。
ちなみに、餞別という漢字を書く際に古い字体の食へんを使用するということ以外にも、注意しなくてはならないことがあります。
それは、餞別の金額を必ず漢字で書くということです。
封入した金額は、のし袋の表面には書かずに、中袋に書くようにします。
その際には、旧字体の漢数字を用いて金額を縦書きにする決まりになっています。
「一」は「壱」、「五」は「伍」と書くようになるわけですが、そうすることによって、金額の改竄や読み間違いを避けられるようになるというメリットがあります。

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